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 ◆プロ・ライター、また多方面で活躍されている野田誠司氏のコーナー◆
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    差別用語

先日、配信された「音楽をもっと知りたいポピュラーミュージック講座」ご案
内のサンプル文章に関して、不適切な表現というメールを頂きました。それに
ついて、ちょっと書きたいと思います。

※日本のサイトでいくつか洋楽史解説のサイトもあるのですが、説明不足で片
手落ちなものばかりなので割愛します。

※の部分ですが、これは、4〜5年前に書いた文章で、当時実際に詳しいサイ
トがなく、ジャンル的に偏っていたため、このような表現を使いました。この
ことについては、現在と符合しないためお詫び致します。ここ2〜3年に、か
なり充実した総合サイトは増えております。大変失礼致しました。

さらに、「片手落ち」という表現が不適切(差別?)という指摘もあったので
すが、では、「手抜き」という表現も差別でしょうか? 私は、そうは思いま
せん。これらのことばが特に身障者の方を差しているとは思えません。、「片
手落ち」とは、辞書で調べても「片手の無い」ことなどとは書いてなく、片方
に偏っていることを差しています。実際にサイトでも調べてみたのですが、 
「片手落ち」とは「片」と「手落ち」の合わさった言葉だそうです。編集者に
よっては、差別用語として勘違いされてる方も多くいると聞きます。が、辞書
的には「片方の仕事をし残している」という意味にあたるそうです。

とはいえ、差別用語について、少し考えてみたいと思います。
私は、左利きですが、世の中のほとんどが右利き対応です。そして「右」を尊
ぶ表現も多くあります。が、それらが左利きの人を差別しているとも思えませ
ん。世の中のことばは、多数に存在している人を基準に作っていることばが多
いだけであり、比喩的に使用しているのであって、けして、少数者を差別して
いるとは思えません。むしろ、神経質になって言論の自由を奪うことに、私は
痛く抵抗を感じます。差別を目的として使っているのかどうかの方がはるかに
問題であろうと思います。極端な理屈を言えば、世界には、両手、両足を失っ
た身障者の方もいらっしゃいますが、だからといって、「手」「足」を使った
ことばを無くさなければいけないのでしょうか? もちろん、あからさまに障
害として差すことば「めくら」「おし」「つんぼ」は差別用語であり、不快に
あたるものです。とはいえ、昨今の放送禁止用語や差別用語としての極端な論
争には、私は疑問を感じます。
ことばは生き物であり、日常で使う表現までを音楽の歌詞、文章、劇のセリフ
などから抹殺することには、逆に言論に対する危惧を感じます。
平たく言えば、ロックがロックでなくなるような気がするのです。