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 ◆プロ・ライター、また多方面で活躍されている野田誠司氏のコーナー◆
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         躍進する音楽集団 ZANZO

小川 建:Vox,Keyboards 植草 博人:Erectric Bass
GUEST MUSICIAN 松尾 崇:Trumpet

※PROFILE
1999年、小川建が『ZANZO』 を結成、同時に植草博人加入。画家や舞踏家との
即興コラボレーションライブを展開し注目を集める2000年、松尾崇がアルバム
にゲストとして参加。以後、専属トランペッターとして今日に至るまで活動を
共にする。2001年、Vo&Kb・B・Tp・Dr の4人編成でライブを試み大成功を収
める。DUB・JAZZROCK・TRIBAL・TECHNO等とZANZOをジャンルに押し込めようと
される度にリスナーを裏切る曲・LIVEを披露する。そのようなスタイルが音楽
評論家から高い評価を受け、海外のメディアにも進出。
2004年、アメリカ・テキサスにて開催されたSXSW2004に出演し各国の音楽ファ
ン・音楽関係者らに大絶賛される。同時に、待望の1st.アルバム『MDRM』を小
川の自主レーベルZzBACHよりリリース。2004年8月にはフジロックフェスティ
バルに出演が決定している。

『MDRM』Zz BACH ZBC-1003
1;Untitled 2;Real 3;MDRM
4;Dried Persimmon vs. Dried Man 5;D 6;Taiyan

Ogawa;Vox,Kb/Hiroto Uekusa;Bass/Takashi Matsuo;Trumpet
Humihiko Shigenobu;Dr on2.3.6/Kei Sasabuchi;Dr on1.4.5

 ZANZO との出会いは、僕の運営しているライヴでの出演に遡る。そのときに
聴いた音がさらに洗練され、今こうしてCDとして完成した。ZANZO の音楽を
音響系、プログレ、アバンギャルド等、色々とジャンルに当てはめる人もいる
かもしれない。しかしそこにあるのは、本来、ロックが持っている熱い意思と
新しい音世界への探求心であり、それはジャンル分けそのものを崩壊させるほ
どのパワーを持った、絶妙に構築されたロック・ミュージックである。ここま
で各楽器のパートがバランス良く鳴り響くバンドは、日本では珍しいのではな
いだろうか。どの楽器が欠けてもZANZO ではなくなるほどに調和のとれた、そ
れでいて楽器同士の対話と真摯なバトルは、CD全曲を通して貫いており、息
をもつかせぬ勢いで僕らの耳に響いてくる。驚きのまま聴き終えたその音楽は
、「いったい今、何が起きたのだ?」という動揺すら覚える。それは、未知の
ものに遭遇してしまった感覚に等しい。そしてそれは、僕等の耳と脳裏に残像
となって記憶される。次に聴くときには、残像となったその音の記憶と新たに
重なる中で、ZANZO のロックをあなたは体感することだろう。そこにあるのは、
絶えず新しい可能性を見出そうとするロック・ミュージック魂そのものなのだ。
        野田誠司(音楽評論家)http://rockjazz.com/