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 ◆プロ・ライター、また多方面で活躍されている野田誠司氏のコーナー◆
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           ■ブルースに塗れろ!II■

Rory Block / ロリー・ブロック

 11月6日に54歳になったばかりのロリー・ブロック。70年代中頃から
コンスタントにアルバムをリリースしてきた白人女性ブルース・シンガー。し
かも美人でブルース・ギター、スライド・ギターも上手い。マーティン・ギタ
ーのポスターに起用されるほど、その腕前も信用されている。音楽性は、ボニ
ー・レイットの初期のスタイルに近く、ボニー・レイットがポップになってい
ったのに対して、基本的にブルース・シンガーである姿勢を変えていない。と
いってもボニー・レイットとは友人らしい。

アルバムによっては、ストリングスを入れたり、バラードっぽい曲も歌わない
わけではないが、この人に基本は、やはりブルースであり、ブルース・ギター
だ。カバーは、ほどほどにオリジナルを多く作っていることでも評価が高い。
ロリー・ブロックは、ニューヨーク生まれで、その容姿も都会的だがブルース
のスタイルは、デルタ・ブルースの影響が伺え、それを全面に出すことを惜し
まない。ブルースに対する真摯な姿勢が数々の賞の受賞にも繋がっている。良
い意味で、黒人のあくの強いブルースよりは、白人ゆえの聴き易さを保ってい
るため、これからブルースを聴いてみようという方にもお薦めのシンガーだ。
残念ながら、日本では国内盤リリースが1〜2枚あったかどうかで輸入盤での
入手に頼るしかない。

9月に新譜が出いているのでそれを紹介しよう。
 『Last Fair Deal』Rory Block ¥1,982
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000C8AS6/rockjazzcom-22
1.Gone Again
2.Sookie Sookie
3.County Fair Blues
4.Last Fair Deal Gone Down
5.Declare
6.Cry Out Loud
7.Amazing Grace
8.Traveling Riverside Blues
9.Mama's Stray Baby
10.Hallelu, Hallelu
11.Two Places At A Table
12.Awesome Love
13.Look What The Lord Has Done
14.Old Friends

ほとんどギターだけで歌う、本来のスタイルでシンプルに仕上げた本作は、歌
詞の面でキリスト教色が濃くなってきている。その点は、同じ魂の叫びとして
の黒人音楽のルーツとなるスピリチャル・ソング同様、ブルースがスピリチャ
ルなものを打ち出しても不思議ではない。本来は悲しみや辛さ、日常生活を表
現するブルースがこのアルバムでは、清く力強い、そして暖かい。長いキャリ
アが到達したのが「ここ」なのかもしれない。素晴らしいアルバムだ。50代
とは思えないモデル並みの容姿も捨てがたい。ホームページに、息子と一緒の
写真も載っているがカップルにしか見えない。ライヴ・フォトを見ても実に若
々しくカッコいい。

Rory Block オフィシャル・ホームページ
http://www.roryblock.com/

     野田誠司 ホームページ http://rockjazz.com/noda/