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   クラシック・ロック
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 クラシック・ロックという呼び方がある。ジャンルではなくて特定の時代の
ロックを指した言い方だ。実際に、"ロックンロール"から短く"ロック"と言う
ようになったのは60年代後半も終わりに近い頃だった。単純な8ビートのロ
ックンロールから、様々なジャンルの音楽形態を取り入れ始めた60年代半ば
には、パブやダンス・ホールという活動域を抜け出て、ソロ・コンサートやフ
ェスティバルなどに移行していく。モントレー・ポップ・フェスティバルやウ
ッドストック・フェスティバルを期に野外やスタジアムでのライヴといった規
模の大きいコンサートも増加し、70年代にはレコード産業が大きく前進し、
ロックもビッグ・ビジネスとなっていく。そういった過渡期の商業的成功と自
由な音楽制作のバランスが非常に良かった時代に作られたロックを指して、今
現在、クラシック・ロックと呼ぶことが多い。

 しかしすでに21世紀、これから10年も経てば、20世紀のロック全体を
指してクラシック・ロックと呼ぶようになるのかもしれない。20世紀末頃か
ら、ロック関連のムック本、データ本が大変多く出版されている。また、ここ
数年では、CD再発の第二ブームが起こっている。第一ブームは、レコードか
らCDへ移行した数年間、そして、第二ブームは紙ジャケット仕様をメインに、
埋もれた名盤等の初CD化など多様化した再発がそうだ。

 先日、手元にソニー・ミュージック・ダイレクトから、カタログ部門強化の
ために会社を再編した旨の通知が届いた。ソニー・ミュージック自体がこの6
〜7年の間に会社を分割、再編を続けている。その中でも、カタログ(過去に
リリースしたもの)を「遺産」と位置づけ、再発や企画もの等で運用する部門
の強化は、時代を見据えたものと言える。40代後半〜50代前半にかけては、
自分の子供も社会人になる「やっと収入を自由に使える年齢」だ。そういう世
代の懐をねらうだけでなく、その世代の親子をターゲットにもできるわけだ。
カタログの運用は、広い層に楽しみを与えるという意味でも音楽ばかりでなく、
映像の世界にも浸透しつつある。

エイベックス・イオがURCの復刻盤ばかりか、新音源発掘にまで踏み込んだ
リリースもカタログやマスター・テープの再運用だ。まだ、世の中にはCD化
されていない音源も少なくはないし、音楽映像にしてみれば、相当眠っている
テープが存在するはず。クラシック・ロックの遺産は、さらに大きくなってい
くばかりである。
                           筆:野田誠司

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